最初のペンギン

著者:茂木健一郎

 前置き:

現代文で学ぶことは大きく分けて二つ。二項対立(論理構造)と、抽象的思考と具体例の識別です。この技術を使って文章を要約できさえすれば、人生に必要な国語力は十分です。

 現代文では今と昔、日本と海外、一般論と筆者の持論というように、対比軸をもって物事を論じています。これを二項対立といい、何と何を対比しているのか、筆者の意見の根拠は何か、論理構造を考えることが大事です。

 また、筆者は抽象的な持論を持っており、その持論を具体例で補強しています。筆者は結局何が言いたいのか。抽象的思考と具体例を識別できるようになりましょう。

 さて、今回の「最初のペンギン」は、評論ではなく随想です。評論と随想の違いとは何か。「随想 評論 違い」あたりのキーワードでグーグル検索するとより詳しい説明が出てきますが一応説明。大きな違いは筆者の個人的な主観が入るかどうかです。評論もある程度筆者の思想や主観が入りますが、それを支える根拠や具体例は現実や事実が使われます。随想の場合、筆者の主観を中心に論が進みます。それ、あなたのひとりよがりの意見であって、学問的・論理的な正しさはないんじゃ。。という随想もたまにあったりしますが、筆者がどう考えるているかを考えるのも面白いものです。

要約文:

第一段落: 人間は選んだ結果どうなるかわからないまま未来を選択しなければならない。完全にわかった状態で行動を選択することはできないのだ。

 具体例: 具体的にペンギンの例をあげたい。ペンギンは海に飛び込んで餌を取らないと飢え死にしてしまう。しかし海の中にはペンギンを食べる天敵も潜んでおり、海が安全かどうかは飛び込んでみないとわからない。不果実の中でも海に真っ先に飛び込む「最初のペンギン」がいるからこそ、群全体の利益が守られるのだ。

*「最初のペンギン(first penguin)」は英語圏では勇気をもって新しいことにチャレンジする人のことをさす。不果実な状況下で勇気をもって決断する人が賞賛されることを示しているのだ。


第二段落: 未来が見渡せないまま勇気を出して決断することは、創造性の発揮において人間が行っていることである。

  対比: 決断する時、私たちはある決まったルールや方程式に従っているわけではない。使っているのは様々な感情のニュアンスである。

 具体例: どの学校に進学するか。専門はどうするか。どの会社に就職するか。自分で事業を起こすか。この人と付き合って大丈夫か。結婚してもいいのか。不条理な上司を訴えるべきか我慢するか。

このような場面で確実な答えだけを求めていたら判断を誤る。うまく生き延びるためには不確実さに立ち向かい、乗り越えるための感情の技術を磨く必要がある。

🐿の補足: 「感情の技術を磨く」とはどういうことでしょうか。ここからは🐿の解釈になりますが、自分の感情をはっきり言語化する訓練だと捉えています。自分の感情に素直になるって結構難しいものです。自分が何を好きか嫌いか。他者から何をしてもらったらうれしいのか。逆に何に我慢できなくて怒りを感じるのか。世間が思う「普通」や、他人への気遣いやらで、成長するほど自覚が難しくなるんじゃないでしょうか。自分の感覚を磨いていない人は「世間一般の普通」や他人の意見に振り回されて、自分にあった道を選択できないのではないでしょうか?

ちなみに🐿はこれが驚くほど下手です。根っからの臆病者なのですぐに人の顔色を伺いますし、世間体を考えて流されてしまいます。世間の「普通」とだいぶずれているので世間体の感覚に合わせるのはつらいはずですが、もはやその感情センサーすら働かないので気づくのが遅れます。結果間違った選択ばかりして後悔ばかりの人生です(笑)。

何が正解かは誰にもわかりませんが、自分の感覚を自覚して結果の責任まで自分でとりましょう。そんな訓練が大事。といってるんじゃないでしょうか。たぶん。


どんな話か理解できたでしょうか?

結局最後に決め手となるのは「感情」ですね。進路や恋愛や就職なんて、人生の選択は山ほどありますが、答えがわからなくても選んでみましょう。きっと誰も責めません。

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最初のペンギン” に対して1件のコメントがあります。

  1. shimarisu より:

    授業案:
     意味のわからない単語を辞書で調べよ。

  2. shimarisu より:

    授業案:
     自分の感情を磨くことについて。世間一般の「普通」と自分独自の感情を対比し、自分特有のものではないか?と考えることについて説明せよ。好き嫌いや価値観。モラルについて思うこと、なんでもよい。ただし危険思想は控えること。

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